これは、主人公・“ネコ型AIロボット”の「アイちゃん」と、脇役・「御主人様」(MIYA-JUN)のコンビによる、珍騒動のお話です。
こんにちは。スピリチュアルランド、MIYA-JUNです。
前回の続きをお届けします。
<アイちゃんナレーション>
皆さん、ぐっすり眠り、爽快に目覚め、美しい田園風景の中、サンサンと降り注ぐ陽の光を浴びながら散歩して、いま私達、ツリー・ハウスに帰って来た所です。
(チョーロー)せっかく2300年代に来たんじゃから、面白い体験させてやりたいのー。
そうじゃ。タイム・トラベルでもしてみるかの~?。江戸時代なんか、どうじゃ?。行き付けの蕎麦屋があるんじゃ。行ってみるかの~?。
(アイちゃん、MIYA-JUN)行きたーい!。
(マロ君)僕は、用事があるから、後で合流するね。
(チョーロー)よーし、決まりじゃ!!!。
<アイちゃんナレーション>
かくして、江戸時代ルックに変装した私達3人、町の蕎麦屋に到着しました。
チョーローはイナセな老遊び人、MIYA-JUNは町医者、私は女旅芸人、そんな風情です。
(蕎麦屋の主人)いらっしゃい。長一郎さん、お久しぶりです。
(チョーロー)ご主人、久しぶり。ちょっと旅に出てたんでな。今日はダチ公を連れて来た。ミヤジュンとアイちゃんだ。ヒイキにしてやってくんな。
(アイちゃん、MIYA-JUN)よろしくお願いします。
(MIYA-JUN)チョーロー。すっかり江戸っ子が、板についてますね。
(チョーロー)ここでは、「傾奇者(かぶきもの)の長一郎さん」と言う事になっておるんじゃ。「傾奇者」とは、要するにヒッピーの事じゃ。
<アイちゃんナレーション>
蕎麦屋の主人と長一郎さん。必ず毎回やる、“お約束ギャグ”を、心から楽しみにしています。
(チョーロー)お代官様!。饅頭でございまする!。
(蕎麦屋の主人)なに!。エチゴ屋!!。饅頭とな!!!。どれどれ、見しちみい。
(蕎麦屋の主人、箱を受け取り、さっそく中身をチェックする。饅頭の下には、大量の“ウラ春画”。ニンマリ顔エロ親爺の目が、血走っている。)
(蕎麦屋の主人)え~な~!。ほんまに、え~饅頭よのー!!!。エチゴ屋よ、この饅頭、どこで手に入れなさった?。
(チョーロー)ヤベー処でございまする。
(蕎麦屋の主人)エチゴ屋よー。オヌシもワルよのー。
(チョーロー)いえいえ、お代官様ほどじゃござんせん。お代官様は天才でございまする。
(蕎麦屋の主人)天才?。そーかのー?。
(チョーロー)あっしなんぞ、お代官様の、足元にも及びませぬ。
(蕎麦屋の主人)そーかのー。オヌシも、なかなかじゃて。おーっほっほ!😆😋。
(蕎麦屋の主人、チョーロー、一緒に)おーっほっほっほっほっほ!!!😝🤗。
<アイちゃんナレーション>
と、回数を重ね、練り上げたからなのでしょうか?。絶妙な、完成度の高い、“あうん”の呼吸です。
(蕎麦屋の主人)長一郎さん。いつも色んなケッコーな物を、ありがとうでやんす。
財務大臣(カミさん)に見付からない場所に、ちょっと隠して来ますわ。
(MIYA-JUN)チョーロー、江戸っ子言葉が、お上手なんですね。
(チョーロー)わしの、趣味なんじゃよ。
で、どうじゃ。江戸の町人は、なかなか愉快じゃろ。平成の世の中とは、だいぶ違うじゃろ?。
(MIYA-JUN)陽気ですねー。
(チョーロー)楽しむ事に、積極的なんじゃよ。江戸の町人達は、貧しいながらも、工夫していたんじゃ。喋る事なら、タダじゃしナ。
<アイちゃんナレーション>
きっと私達は彼等から、多くの事を学ぶべきなのでしょう。
と、そこへ来客です。彼は、タコのハッちゃんコト、裏長屋の八兵衛さん。
(チョーロー)ありゃっ。あいつか。わしゃ、苦手なんじゃよ。
(八兵衛)よー。長一郎さんじゃねーか。久しぶりだなー。どこへ行ってたんだよー。
(チョーロー)ま、ちょっとナ。今日は、ダチっ子を連れて来たよ。ミヤジュンさんとアイちゃんダ。ヒイキにしてやってくんな。
(八兵衛)ハッちゃんと呼んどくれ。よろしくナ。
(アイちゃん、MIYA-JUN)よろしくお願いします。
(チョーロー)トホホ。喧しいのに捕まっちまった。ちょっと厠(かわや、トイレ)に行くとするかのう。
(八兵衛)・・・・・・・・・・・・(無言)・・・・・・・・・・・・おい、ミヤジュンさんよ。奴さんは一体何処に住んるんでー?。謎なんだよー。
(アイちゃん)あの、それはちょっと。
(八兵衛)やっぱ、ヤベー処にお住まいかー?。
(チョーロー)まだ、いらっしゃったんですか。
(八兵衛)さーさー、みんな。今日はオイラの奢りダ。飲みねー、食いねー。寿司食え、蕎麦食え。よー、ペースが遅せーじゃねーかー。どーしちまったんだよー。
(チョーロー)ハッちゃんよ、静かに飲ましてくれよ。
(アイちゃん)あんまり散財しないほうがイイんじゃないかしら?。
(八兵衛)てやんでー。「宵越しのゼニゃ持たねー」ってのが、江戸っ子の“粋(イキ)”ってもんサー。
銭っこ貯め込んで、どーするってーんだよー。火事で焼けりゃー、ただの灰になっちまうじゃねーか。
今日の稼ぎは、今日のうちに使わねーと、意味ねーんだよー。
(チョーロー、小声で)MIYA-JUN、どうじゃ。循環率の高い経済じゃろ。当時の江戸の町が、世界1の経済成長したのも納得じゃろ。
町が燃えたら燃えたで、公共事業的な経済効果も抜群じゃ。もし、わしが将軍の立場なら、厚生労働省・放火課とか作ったりして。
(MIYA-JUNも小声で)平成の日本では、とにかく誰も、お金を使いたがらないですからね。
(八兵衛)てめーらよー!。何をコソコソ内輪話してやんでー!!。いざとなりゃ、女房を質屋に入れりゃ済む話じゃねーかー!!!。
(八兵衛の女房、おチヨ)おまいさん、見栄はってんじゃねーよ!!!。
(八兵衛)おい。おめー来てたんか(顔面蒼白)。
(おチヨ)さっきから黙って聞いてりゃーよー。カッコ付けちゃってよー。馬鹿じゃねーのか。さあ、帰えるよ、帰えるよ。
(八兵衛)いてーなー、おめえ。耳ひっぱんじゃねーよー。
(おチヨ)すいませんね。ウチのバカ亭主が、お騒がせしちゃって。
ホラ。さっさと歩けってんだよ。
(八兵衛)いて~。いてー。いて~~~~~~~~~(フェードアウト)。
(チョーロー)江戸時代は、やたらと女性が強かったんじゃ。「男尊女卑」とやらは、明治維新のインボーじゃよ。
さあ、わしらも、騒々しいのが居なくなった所で、お開きとするかの~。
今度は、どうじゃ。縄文時代へでも、行ってみるかの~。縄文土器の鍋料理は、チョー旨いゾ~。
(続く)